1979年、パソコンと出会った日
代表プロフィール
なぜ「ITエバンジェリスト」を名乗り、経営とITの通訳であり続けるのか。
はじめまして。株式会社リソース・シェアリングの代表であり、ITエバンジェリストの内村 寛(Hiroshi Uchimura)です。
経営者が抱える経営課題をITを使って解決することに、20年以上取り組んできました。ITエバンジェリストとして活動をしてきたのは、過去の経験から抱いた思いが大きく影響しています。
ITエバンジェリスト(IT EVANGELIST)とは?
私は、2001年から「ITエバンジェリスト(IT EVANGELIST)」という肩書きを名乗って活動をしています。英語のEvangelist(エバンジェリスト)は、一般的に「伝道者」と訳されます。ITの使い方を世の中に伝えていくことで、みんなの生活をよりよくするための「伝道者」でありたい、と考えて付けました。
実は2001年に最初の会社を立ち上げた時、翻訳者という意味のtranslator(トランスレーター)という肩書も検討していました。経営者とITの通訳となることで、経営課題を解決する役割を担う——その意味も込めて「ITエバンジェリスト」という肩書を付けたのです。
経営課題を解決できないITプロジェクトの問題
なぜ経営者がITの会社に経営課題の解決を依頼するのに、通訳役が必要になるのでしょうか。ITプロジェクトが上手くいかず、思った通りのシステムができあがらないという悩みをクライアントから聞く一方、案件を受注する側の企業は、クライアントからの仕様変更が多く工数が膨らんでしまうという話をします。
これは、クライアントと受注企業との間に「共通言語」がないことが原因だと私は考えています。クライアントは経営課題を解決するための「ゴール」をイメージして「こういったものを実現したい」と話しますが、受注企業はそれを「こういった機能のものを作る」という仕様に置き換えて理解します。会話としては噛み合っているように見えても、実際には認識がズレたまま進んでしまうのです。
ITエバンジェリストは、このような認識の齟齬を起こさないために、クライアントの経営課題を理解して実現すべき「ゴール」を明確にしてから、そこに到達するために必要なシステムや機能要件をITの知識で具現化します。経営者とIT業界の通訳がいて初めて、経営課題はITで解決されるのです。
コンピュータの可能性を感じた子供時代
私が単なるソリューションの導入ではなく、課題の解決を重要視するようになったのは、過去の経験が大きく影響しています。
1979年5月9日、私が小学4年生の時に日本電気(NEC)から往年の名機であるパーソナルコンピュータ「PC-8001」が発売されました。近所に住む大学講師の方が購入して見せてくれたのが、最初のパソコンとの出会いです。
その際に横スクロールのゲームをさせていただき、「コンピュータって家でアクションゲームができるのか」と衝撃を受けたのをいまだに覚えています。そこから、自分でもゲームを作ってみたいと、BASICを使ったプログラミングを学びたいと思うようになりました。当時のパソコンは非常に高価で、簡単に買ってもらえるものではありませんでしたが、本格的なプログラミングは高校入学後に始めることになります。
「車輪の再発明」に無駄を感じる
大学を卒業後、最初は損害保険会社に就職しましたが、4年半でIT業界に転職し、CAE(Computer-Aided Engineering)の会社を経てWeb業界へ。ITコンサルティング部のシニア・コンサルタントとして、Webのシステムやサービスを作り、クライアントの課題解決を行うことになります。
ここで多くの案件に携わって感じたのが「車輪の再発明」の多さでした。当時はお問合せフォームを作るだけでも、クライアントごとに別々のシステムを組んでおり、同じような仕様のシステムを何度も作ることが起きていました。そこで「仕様の共通化」と「開発リソースの再利用」に取り組み、2001年に設立した自分の会社では、真っ先にこの問題に取り組み、自社パッケージとして形にしました。
ITでの課題解決に取り組み続けたい
最初に設立した会社では、クライアントの課題解決のためのパッケージ開発に邁進し、東証一部上場企業から出資を受けたり、外資系大手広告代理店との業務提携を行ったりしていました。しかし、リーマンショック後に会社をたたむことになり、その後はWeb制作会社の執行役員やIT教育会社の取締役なども経験しました。
それでも新たにリソース・シェアリングという会社を作ったのは、経営者視点での経営課題をIT知識のシェアリングで解決する——その取り組みに、やはり向き合い続けたいと考えたからです。
